悪魔のようなアナタ(番外) ~with.Izumi~
悪魔 VS ナイト(?)



11月。

灯里はバッグを片手に会社からの帰り道を歩いていた。

今勤めている会社は墨田区にあり、灯里は江東区のマンションからバスで通っている。

契約社員としての採用で、勤務時間は9:00~16:00。

16時に上がった後は、いつもマンションの近くのスーパーで買い物をして帰っている。


「えっと、今日買うものは……」


灯里はバッグからメモを出しながらスーパーに入った。

いつも平日の夕飯は灯里が作っているのだが、土日は玲士と二人で作っている。

結婚した当初、灯里は料理が全くできなかったのだが玲士のスパルタ特訓のおかげでようやく人並みに料理ができるようになってきた。


『塩ひとつまみ……ってお前、なんで砂糖を鷲掴みしてるの!?』

『……ちょっと、なんでお米が泡ふいてんの? 洗剤入れたでしょ、それ?』

『お前ね。三枚おろしって、頭と胴体と尻尾に分けることじゃないからね?』


玲士は相変わらずスパルタだが、要点を丁寧に教えてくれる。

そのおかげか、灯里も一通りのものは作れるようになってきた。

まだまだ玲士の方が遥かにレベルが高いが。


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