悪魔のようなアナタ(番外) ~with.Izumi~




『珍しいねー。玲士の親戚が来るなんて、初めてじゃない?』

『そうだね。なんでも叔母がこっちで観たい演劇があって、そのついでらしいんだけどね』

『……』

『で、さらにそのついでに、子供がついてくるってわけなんだけど。子供だけ先にここに来るって言ってたから、灯里、遊んであげてね?』


遊んであげてね、って……。

話を聞く限り、その子は玲士のイトコということになると思うのだが……。

ちなみにその叔母さんについては灯里も結婚式で会ったため面識がある。

玲士のお母さんに似た綺麗な人で、活発で若い印象の人だった。

しかしその子供とは面識がない。

灯里は玲士に聞いてみた。


『その子、何歳なの? どんな子?』

『確か17歳。絶世の美女だよ。おれの母親を若くした感じかな?』


17歳の絶世の美女。

灯里は息を飲んだ。

玲士の美貌、そして玲士の母の美貌を考えれば相当の美女であることは間違いない。

そんな子が遊びに来る、なんて……。


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