『コンビニに行こう!』

純さんがポケットからハンカチを取りだし、私のぐちゃぐちゃな泣き顔を拭ってくれた…


優しく…優しく………


そして、

『ごめんな…』

って何度も謝る……。


謝ってほしくなかった…


涙が止めどなく溢れ、ポタポタと膝を濡らす…。



それを見ていた純さんは私を強く抱き締めた…



何も言わずにきつく…きつく………。



…それが…、まるで“妹”だって言われているようで…


私を諦めの気持ちにさせた…




それから何も言わない純さんに手を引かれ帰宅した…。



…これから私、純さんとどういう顔で会ったらいいの?


コウさんになんて言ったらいいの?



もう何も考えたくない…



抱き締められた純さんの温もりがまだ腕に…身体に残っているようで…



私は、ただ自分に残っている純さんの温もりをだきしめた…。






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