『コンビニに行こう!』

追いかけてくる純さん…



私の手を掴んだ…。



ビクッとして、やっと足が止まった。



『ハルちゃん…待ってよ。』



私はゆっくり振り向き、

『…純さん…?彼女さんが…待ってますよ…。』


自分でもびっくりするくらい冷静で…何も感じない…


あんなに“彼女”という言葉を純さんの前で言いたくなかったのに…


今はスラスラ口から出てくる。


涙も出ない…



きっと…心が…もう傷つきたくないって…私から感情を取り上げたんだ…





無表情の私を、

『ハルちゃん?』

心配そうに覗き込む純さん…



さっきまでの私なら確実にその純さんの仕草にドキドキしてた。


それだけで幸せになれたのに…



今の私には…何も…



感じない……




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