『コンビニに行こう!』
『…純さん、絶対喜ぶと思ったのになぁ…』

コウさんが呟いた…。


『えっ?』


『だって…純さんの彼女、こんな感じで大人っぽかったよ…たしか……』



……そうなんだ…


私…彼女の真似してたんだ………


なんか…惨め……


なんか悔しい………



涙が出そうなのを必死で堪える…。



急にまたドアが開く…。


『孝太!これから店、出てくれない?』

店長が申し訳なさそうに言った。


『あぁ…いいですけど…』

『純、ずっと入ってくれてたし、これ以上頼めないんだ。深夜の拓が遅刻らしい…俺もこれから寄合でさ…それまで頼む!』

『…分かりました。夕飯奢りっすよ!』


『助かる!店のもの、何でも食え!あっでも、立て替えとけよ。お金合わなくなるから…』


そう言って店長さんは行ったかと思うと、戻ってきて、

『ハルちゃん、今日、かわいいよ!』

とついでみたいに褒めてから出ていった。

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