龍奇譚-彼女の秘密-





その時、足元に落ちていた紙切れが独りでに動くと、

それはフワリと宙を浮き、

迷う事なく龍宮の手の中へと吸い込まれていった。





(………は、はは)



口の端がピクピクと引きつる。



あり得ない現象を目の前に俺の脳は考える事を止めたらしい。





頭の中が真っ白だ………








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