龍奇譚-彼女の秘密-
――――――………
俺の目の前には、優しそうな女の人が出してくれたお茶がある。
透明なガラスのグラスに氷が入っていて、氷が少し溶けるたんびに、
――――カランッ
と涼しげな音が鳴る。
俺は何を言われるのだろう……
心臓が飛び出そうなくらいドキドキしている。
そんな俺を知ってか知らずか5人は俺を見ていたり、
お茶を飲んでいたり、興味がないのか全然俺と関係ない方を眺めていたりと、様々だ。
逆にそれが俺の緊張を倍増させていた。