龍奇譚-彼女の秘密-





「そういえば、凌。

おまえが朝来るときぶつかってた………」

「ふぁ……?あ、ああ!!」



口元にあてていたタオルを離す。



そして、朝ぶつかった子の顔を思い出そうとした。





………が、



いかに早く体育館に入ることに気をとられ、

顔を見ていなかった事に気付いた。



ただ一つ覚えているのは、

高い位置で結ばれた後ろに流れる長い髪だけだった……





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