龍奇譚-彼女の秘密-
「何かの見間違いじゃないのか?」
俺は淡い期待を抱いてそう言った。
だが、その期待も侑大によって一刀両断されてしまう。
「いや。そんな筈はない。
結構な奴らが見たらしいしさ」
「マジでか!!!??」
「ああ。でも、それがいつの日だったかは定かじゃないけどな」
「何だ………そうなのか」
少し安心した。
まあ、所詮人の噂だ。
すぐ忘れるだろう。
諺でもあるしな。
だけど、龍宮に言っておいた方が良いか……
それよりも………