龍奇譚-彼女の秘密-
誤解
――――――………
朝練も終わり、侑大と教室に向かって行く途中、
この数日で見慣れた後ろ姿を見つけた。
「龍宮だ。おはよう!!!」
「!!!龍宮さん…おはよう」
その後ろ姿に向けて挨拶をすると、
彼女はゆっくりとこちらに振り返り、立ち止まった。
隣に居た侑大も最初驚いた様子だったが、
俺から少し遅れて挨拶をした。
………………
「………………おはよう…」
龍宮も少しの間を開けたけれど、ちゃんと挨拶を返してくれた。