龍奇譚-彼女の秘密-





――――――………





いちごミルクを手に俺たちのクラス、

2年4組の後ろのドアから教室の中へと入った。



教室は始業10分前ということもあり、

人の話し声が騒がしい。



俺は軽くクラスメートたちと挨拶を交わし、

肩に掛けていたエナメルバックを机の上に置いた。



そして彼女、龍宮を探す。





「………居た……」





彼女は窓際の一番前の席、そこに座って何か本を読んでいた。





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