龍奇譚-彼女の秘密-





「リョク、お願い」



しかし、俺がそんな事を思っているなんて知らない龍宮は、

何事もなかったようにリョクさんに話し掛ける。





『良いのか?』

「ええ。この中なら、思う存分暴れて良いわよ」

『…ふっ、久々にたぎるのぉ』





――――グォォォオオ



そう言ったリョクさんは直後に1つの咆哮を上げた。



それは、俺たちの居る場所の空気を大きく震わせた。





< 466 / 665 >

この作品をシェア

pagetop