龍奇譚-彼女の秘密-





「はいはい。分かってるわよ」



よそ事を考えるなって言うのでしょう。





一々、細かいわね、リョクは……





『司…聞こえているぞ』

「あら、ごめんなさい。口に出していたかしら」

『ああ、はっきりとな』

「ふふ。わざとだから気にしないで」

『……………』





『私を無視して良いと思っているのですか?』



私たちのやり取りに、今まで黙っていたクロワが口を挟んだ。





< 497 / 665 >

この作品をシェア

pagetop