龍奇譚-彼女の秘密-
「いやっ!!!流石にそのお願いは聞けません!!!
僕、生きるよ!!!!!
可愛い、可愛い司ちゃんと結婚するんだから!!!」
「……………」
私は無言の圧力をかける。
オプションとして殺気を加えて。
那智はそれに気付いたのか、
「わぁ!!ごめん、ごめん!!!
謝るから、殺気しまって!!」
と言いながらスライディング土下座を披露した。
――――キーンコーンカーンコーン
那智にとっては良いタイミング、
私にとっては悪いタイミングでチャイムが鳴った。