龍奇譚-彼女の秘密-





「それじゃあ、帰るわよ」

『授業は良いのか?午後も有るのだろう』

「もう、良いわ。今日は帰って休むわ」

『そうか。では、行くぞ』



私を背に乗せたリョクは屋上を後にした。





――――……



「リョク、父さんには言ってくれた?」

『ああ』

「そう、なら良いわ」



家までの道のり、その時間は数分にも満たない。





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