龍奇譚-彼女の秘密-
和菓子
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とりあえず、俺は気まずい空気が耐えられず、
机の上でゆらゆらと湯気を漂わせ続けるお茶を啜った。
緑茶の温かみと、仄かに感じる苦味が喉を通って心を落ち着かせてくれる。
「………美味しい……」
ふと、その言葉を口から吐いていた。
「あらっ、本当?良かったわ。
あっ!!!これも食べて頂戴」
美波さんが嬉しそうに笑みを浮かべ、
次に差し出してくれたのは、
綺麗に装飾されている和菓子だった。