龍奇譚-彼女の秘密-





「来たか」

「ええ。………それで、リョクが教えてくれるんでしょう?」

『ああ』



私はそのままリョクの前へと移動する。



遅れて水嶋 凌が私の斜め後ろに立つ。





………駄目ね……



直ぐに目が追ってしまうわ……





『司』

「な、何?」



急に名前を呼ぶから、

少し驚いて声が微かに裏返ってしまった。





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