ダメ男を好きになるダメな私。
仁君とのデートの日になり、


化粧をし、髪を巻いて、


可愛い服に着替えてから


仁君に時間に間に合うように


バイト先の居酒屋へ行き、


12時40分くらいに着いた。


ちょっと早すぎたかも…


とか思ってたら、


プーッと車のクラクションが鳴り、


仁君の乗った、白いワゴンRが


現れた。仁君、車持ってたんだ。

「ごめん、待たしたなぁ!乗れ!」


待たしたなぁってそんな待ってないし、


私がはやく来ちゃっただけなのに

仁君って優しいんだね。


仁君の車に乗り、


『どこへ行くの?』


と聞いても『ん〜?楽しいとこや。』


と曖昧な返事をして


最後まで教えてくれなかった。


いったいどこへ連れてくつもりなんだろ?


仁君は運転席で楽しそうに


音楽を聞きながら鼻歌なんか歌ってた。


そんな仁君を見て、


小学校3年生の時、亡くした父の面影を


どことなく感じた。
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