ダメ男を好きになるダメな私。

「あっ！れれれ零汰っ！？」


私は焦って携帯を耳にあてる。


『なんだ羅愛か。なに？』


めんどくさそうな声。


なんだ羅愛か。って


まさか私の番号登録してないの？

不安が一気に高鳴る。


「零汰っあのっ、mail見た…？」

『悪ぃ。忙しくてmail返せなかった』


本当…？


この言葉が頭によぎる。


「そっかぁ、あのね？今日…逢えない…かな？」


勇気をふりしぼって聞いた。
お願いっ！
そう願いながら零汰の答えを待つ。


『あー、今日もバイトだから』


返ってきたのはそっけなく冷たい
零汰の返事。


「だよねっ、クッキー作ったから渡したかったんだ…」


『じゃあ明日でいい？』


さっきとは違う優しい声。


「うん！わかった！！」


私は零汰と明日逢う約束をして電話を切った。