~リアル昔話し'08~
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それから僕はおばあちゃんに連れられ、ある湖にやって来た。
ほとりでは沢山の鳥たちが羽根を休ませ、水浴びを楽しんでいる。
その中には白鳥やツルやコウノトリたちの姿もあった。
「いいかい坊や、よう~く覗いて見てごらん」
そう言っておばあちゃんの指さすその先には、見慣れない鳥が。
「お、おばあちゃん…こっちの鳥はおばあちゃんソックリだけど、隣にいるのはなんて言う鳥なの?」
「こっちはね、湖に映った坊やの顔よ。
坊やみたいな仔の事をね、鳥って言わないの‥‥。
..
ネコっていうの」
「ネコ…?」
生まれて初めて見る自分の姿に少し絶望した。
「そう、だから坊やは醜いアヒルの仔なんかじゃないの。
そもそもアヒルの仔じゃないから。
ただねぇ…ただ少し、お母さんがアバズレだっただけなの‥‥」
「えっ、あぁ…アバズレだったんだ…。
そ、そうだったの……」