+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
この、ドアの向こうに先輩がいる。
もう、スキなんて言ってもらえなくてもいい。
あたしが、先輩に『スキ』って伝えたい。
ドアノブに手をかけて深く息を吸う。
思いっきり、ドアノブをひねって押す。
薄暗い、踊り場に光が差し込む。
その眩しさに、思わず目をつむった。
ゆっくり、目を開けると目の前に驚いた顔をした大好きな人がいた。
「・・・・・え・・・シホちゃん?」
まるで、あたしであることを確かめるように聞いてくる先輩。
「・・・そう・・・・ですよ?」