+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
ただ黙って、あたしにぬくもりをくれた。
優しいぬくもりを、分けてくれた。
あたしが泣きやんだのは、それから数十分後のこと。
「・・・・ずいぶん泣いたね。目も鼻も真っ赤だ。」
「ぞ・・・ぞんなごとは・・・。」
「泣きすぎて、声枯れてるし。」
目が熱く、声もうまく出せない。
「先輩にね・・・好きって言われたよ。」
「・・・えっ!」
「ちゃんと、現在進行形で。」
「じゃ・・・付き合うの・・・!?」
エミが目を丸くして、身を乗り出す。