+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
卒業式が終わり、みんな泣いたり。
胸の花をもらったり、第二ボタンやらなんやら。
男子も忙しそうだけど、それを狙う女の子も忙しそうだ。
あたしは、ただ屋上でそれを傍観していた。
エミは、卒業式の後片付けに忙しいらしくここにはいない。
「ちょっと寂しかったんだよー。な~んで俺のもらいに来てくれないかなぁ。」
「だって・・・もうないでしょ?」
あたしを後ろから抱きしめ、少し拗ねたような口調。
ゆっくりあたしを離し、向き合う。
「あれ・・・・。」
「頑張って、死守したんだけど?」