+.*ベッドの上の王子様*.+【完】

卒業式が終わり、みんな泣いたり。


胸の花をもらったり、第二ボタンやらなんやら。


男子も忙しそうだけど、それを狙う女の子も忙しそうだ。


あたしは、ただ屋上でそれを傍観していた。


エミは、卒業式の後片付けに忙しいらしくここにはいない。


「ちょっと寂しかったんだよー。な~んで俺のもらいに来てくれないかなぁ。」


「だって・・・もうないでしょ?」


あたしを後ろから抱きしめ、少し拗ねたような口調。


ゆっくりあたしを離し、向き合う。


「あれ・・・・。」


「頑張って、死守したんだけど?」


< 138 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop