+.*ベッドの上の王子様*.+【完】

今から３年前の２０××年。


夏の暑い日に彼女は死んだ。


正確には殺されたのだ。


族の手によって。


族と族との下らない争いに巻き込まれて。


単車で撥ねられたのだ。


引いた奴も、その時の族の総長も誰も捕まらなかった。


あれ以来、あたしは笑わなくなった。


家では、いつも両親が喧嘩して、終いには離婚。


あたしは、どちらにつくこともせず、１人暮らしをすることに決めた。