+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
募る不安と湧き上がる憎しみ。
先輩に本当のことを聞きたかった。
けど、信じたい気持ちのほうが強くて、聞き出せないでいた。
あたしは、携帯を握りしめたまま屋上へ行った。
屋上には誰もいなかった。
上を見上げると清々しいほどの青空が広がっている。
フェンスまで行って生徒会室を覗く。
屋上からは生徒会室がちょうど全部見える。
もちろん向こうからも、だが。
ジッと目を凝らして先輩を探す。