+.*ベッドの上の王子様*.+【完】

彼は、答えずに。


『危ないから、もう帰りな?』


あたしに背を向けるその姿。


せっかく、もしかしたら先輩に近づけるかもしれない。


そう考えたら、止まらなかった。


『もっと、あなたのこと。知りたいです!』


必死だったんだ。


行かせないように。


必死だったんだ。


見てもらえるように。


小さいなりに、頑張ったんだ。


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