+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
それに気づいた先輩が、あたしの腰をグッと引き寄せる。
そのままあたしを右の膝に乗せ左手を腰に回し、右手であたしの頭を押さえキスを繰り返す。
何度も違う角度からくるキスに追いつけない・・・。
それに、頭もボーっとして何も、考えられない。
聞こえるのは、2人の荒い息遣いと、甘美な音。
酸素が欲しくなって、少し距離を取ろうとすると逃がすまいと先輩の舌が離れることを許してはくれない。
もう限界っ、と思った時にやっと離れてくれた唇。
走った後のような息苦しさがあたしを襲う。
2人の唇を、細い銀の糸が繋ぐ。