+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
いきなり、エミが大声で言った。
彼女は堂々と胸を張り、周りを見ながら言いきった。
「あんたらが、どんな目でシホを見ようとどうでもいい。あたしはシホが好きだから一緒にいるの。」
少し、ギャル系のエミ。
マスカラが乗った強い眼力で見据える。
「あたしだけが、シホを信じてればいい。」
嬉しかった。
久しぶりに名前を呼ばれたことも。
決してクロネコという名前が嫌だったわけじゃない。