+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
パジャマから部屋着に着替えて髪を一つに縛る。
袖をまくりあげゴミ袋を片手に持ち、勢いよく先輩の歯磨きセットを袋に投げ込んだ。
ボスッと中に入ったセット。
込みあがる、熱い気持ち。
甘い夢を見てた。
けど、手に届くかもしれないとまで思ってた。
夢は、消えちゃうのにね・・・・。
気づけば、あたしはまた泣いていた。
先輩の私物を袋に入れるたび、涙が頬を伝ってこぼれる。