+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
それを先輩は確認すると、急いであたしの元へ来てくれた。
「シホっ!」
あたしの名前を呼びながら。
「ごめん!」
そう言いながら、あたしの縄をほどいてくれる先輩。
―――――ぎゅうっ・・・・
ほどかれたのと同時にあたしは先輩の腕の中にいた。
「痛かったよね。怖かったよね。」
その声は、かすれて消えそうだった。
「せ・・せんぱ・・・。こわ・・・かった・・・。」
あたしは、やっと涙が出た。