もしも君が助けてくれたら
「土曜日?土曜日なら暇だけど?」
「あー・・・、たぶん、俺も練習なかったと思うけど」
「じゃぁさ、中学校行かない?」
「は?」
「へ?」
二人が口をポカン、と開けて私を凝視した。
私は連絡袋から昨日夏から貰ったプリントを取り出し、二人に見せた。
「ジャーン!参観日ー!」
二人は顔を見合わせてうなずいた。
「夏君の?」
「・・・うん。一回も行ってあげたことなかったし。そろそろ行ってあげないとって思って」
「親じゃなくてもいいのか?」
「・・・多分?」
「何で疑問系なんだよ」
苦笑を浮かべた秀に私はふくれっ面を作った。
「だって書いてないもん」
すると、奈々ちゃんが私の頭をなでた。
「いいよ。行く。先生にも久しぶりに会いたいし、夏君に会うのも久しぶりだなぁ・・・。5ヶ月ぶりくらいじゃない?」
「そうだなぁ。生意気な餓鬼だったよな」
「あんたも充分生意気な餓鬼だったよ」
奈々ちゃんの鋭いつっこみに私は微笑を浮かべた。