ともだちのつくりかた。
「ねぇ」


沈黙に耐えかねて僕が口を開くと、少女は下に向けていた顔をゆっくりと持ち上げた。

思った以上に自分の声は掠れ切っていた。


「最近ずっとここにいるけど、何がしたいの?」


僕が問うと、少女は少し考え、返答をした。


「……待ってるんです」


「何を」


「貴方が死ぬのを、です」
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