ともだちのつくりかた。
親指の爪を噛みながら落ち着きなく少女が言う。

とんでもないことのはずなのに、もう僕には驚いてみせるだけの気力が残っていなかった。

だろうな、という感想を持ちながら、


「ああ、そう」


とだけ、小さく呟いた。


どうやら僕は死ぬらしい。


まぁ、死ぬだろうな。


「イヌガミってご存知ですか?」
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