ともだちのつくりかた。
恐らく、彼女の言う『友達』とは、一方通行の関係なのだろう。

どちらかがどちらかを自由にでき、どちらかは隷属する。

そういう関係のことを言っている。

少なくとも、彼女はそう思い込んでいる。

正に、飼い主と奴隷のような。

僕は僅かにため息をついてみせた。


「おかしな話だね。死にたがりの癖に」


そうだ、彼女は死にたがりだったはずだ。

僕らが出会ったのは、自殺志願者の集う掲示板だったのだから。
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