ともだちのつくりかた。
「……あそこなら、死んでも構わない人が大勢いた。どうせ死ぬなら、私の友達になってくれて構わないでしょう?」


僅かに表情を強張らせた彼女がそんなことを言ってみせる。

侮辱もいいところだ、と思う。

自殺志願者が求めるものなんて、ただただ安らぎだけだ。

そこに至る過程は人それぞれだろうが、求めているのは、終わりという安らぎだ。

ただ、終わらせたいのだ。

苦しみや悲しみや、そういったものから、解放されたい。

だから、終わらないことが、一番の絶望なのに。
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