ともだちのつくりかた。
「そんなやり方じゃ、全然飲めないよ。直接じゃないと。もっと近付いて」


促されるまま、少女は僕の前に屈み込む。

ペットボトルの飲み口を、そっと僕の口元に持ってきた。

少女の顔が、近い。

こんなに近くから女の子の顔と向かい合ったのは初めてかもしれない。


彼女の長い髪が、僕の頬に触れる。



次の瞬間、僕は少女の髪に思い切り噛み付いた。
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