ともだちのつくりかた。
「っ!?」


突然の僕の行動に気付いた少女が逃げようとするが、すかさずくわえた口に力を込める。


「何して……!」


彼女が抵抗するが、一本たりとて離すつもりはない。

逃れようとする彼女に逆らうように、首を彼女の逃げる方向とは逆に回した。

痛みが走ったのか、彼女が悲鳴を上げる。


「離して、離せ!」


パニックを起こした彼女が僕の顔を平手で殴る。

堪える。

殴る。

殴る。殴る。

何度目かの平手で、とうとう僕の口から彼女の髪の毛は離れた。

が、何本かはぶちぶちという音ともに彼女の頭部を離れ、僕の口に残った。

僕はその髪の毛を、ごくりと飲み込む。
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