ともだちのつくりかた。
3
気がつくと、いつもの教室に僕はいた。
「こら遅刻だぞ」
教壇から先生が僕に呼びかける。
すみません、と謝ろうとしてそちらを見ると、教壇にいたのは茶色い毛並みの犬だった。
呆気に取られつつも、慌てて自分の席に着く。
隣の席の山田もまた犬で、
「寝坊したのか?」
とかのんきに言っている。
白と黒がまだらになった、雑種だった。