繰り返す日々は空虚な音で巻き戻る
0.5
辺りに響き渡る音は
また随分と不思議な音を奏でていた。
体中を掻き毟りたくなるような
だが、それでいて
夕暮れ時の太陽光のように暖かい。
しかしあまりにも現実味がなく
そして不安定だ。
ふわふわと浮遊している感覚
それが一番近いだろう。
(あぁ…瞼が重くて目が開かない)
眠たいわけではない
ただ、上手く力が入らないのだ。
戸惑いと苛つきが同時に俺を襲ったが
今はそれどころじゃなかった。
耳に飛び込んでくるリズムに思考を乱され
頭が使いものにならない。
おまけに、ひどく乾いた口内はざらつき
血の味が充満している。
自分が何者なのか
それすらを忘れてしまいそうで怖かった。
「……俺、何してたんだっけ」
無意識に口をついてでた言葉。
言い終わると同時に、唇がひりっと傷んだ。
悪態をつこうとしたその直後
あからさまな溜め息が
俺の横を通過していく。
また随分と不思議な音を奏でていた。
体中を掻き毟りたくなるような
だが、それでいて
夕暮れ時の太陽光のように暖かい。
しかしあまりにも現実味がなく
そして不安定だ。
ふわふわと浮遊している感覚
それが一番近いだろう。
(あぁ…瞼が重くて目が開かない)
眠たいわけではない
ただ、上手く力が入らないのだ。
戸惑いと苛つきが同時に俺を襲ったが
今はそれどころじゃなかった。
耳に飛び込んでくるリズムに思考を乱され
頭が使いものにならない。
おまけに、ひどく乾いた口内はざらつき
血の味が充満している。
自分が何者なのか
それすらを忘れてしまいそうで怖かった。
「……俺、何してたんだっけ」
無意識に口をついてでた言葉。
言い終わると同時に、唇がひりっと傷んだ。
悪態をつこうとしたその直後
あからさまな溜め息が
俺の横を通過していく。