初恋 ~ ハツコイ ~
初めての男友達
大変だったのはあの後だ
“りょうくん”こと高倉 涼二くんが逃げてからすぐに担当の看護婦さん(優子さん)が走ってきた
「桜ちゃん!?どうしたのこれ!?大丈夫!?怪我とかしてない!?」
「あーあ、えーと…そう!カラス!カラスがね!おもいっきりぶつかってきてねービックリだよねー…怪我とかしてないよ!大丈夫!」
あ…私…相変わらず嘘が下手だな…
「…そう、怪我ないならよかった」
私のへたくそな嘘は優子さんには多分バレバレだと思う
だけど、優子さんは嬉しそうに微笑んでそれ以上は何も聞かなかった
それは多分私が嬉しそうな顔をしていたからだろう