意地っぱりなお姫様
でも…今のヒデの反応……。
好きな子いるってことだよね?
どうしよう……。
ついにヒデにも好きな人ができちゃったの…。
だ、誰だろう……。
年下かな?
それとも年上?
あー!やっぱ同期かな!?
「ヒデ!好きな人いるの!?誰!?」
気が付いたら、ヒデの肩を掴んで凄い勢いでヒデに迫っていた。
お兄ちゃんもヒデも私の行動に唖然。
さっき全然しゃべんなかったのに、いきなりこれはマズい……。
「ヒデ誰だよー教えてやれよー」
お兄ちゃんがニヤニヤしてヒデに向かって言う。
ヒデは本気で困って『え?え?』と、目をキョロキョロさせている。
お兄ちゃんに言えて、私に言えないって…何よ!
「あー……李亜……勉強しよう」
優しく私の手を払い、ヒデがはにがんだ笑顔を見せる。
この話題終わりですか!?
なんで?私には言えないの?
「もう、分かった。ヒデ知らない」
「…ごめん、李亜」
「ほら、勉強教えて」
拗ねた私を見てお兄ちゃんがハァと溜息をつく。
「お前ってガキだよなー」
「どこがよ!?」
「いろんな意味で」
私がお兄ちゃんにつっかかろうとしたらヒデが慌てて止めに入った。
さっきからお兄ちゃんとヒデだけで会話して!
もー、ほんと知らない。