不良狼は一途に溺愛中
「ひゃっ、蓮君!どうしたの!?」
「抱きしめたいから抱きしめてるに決まってんだろ。」
「えっ!?」
柚はビクッと体を震わせる。
「うぅ、いきなり過ぎるよ…。」
っていうか、俺が突然抱きしめたりするのは…いつものことだ。
そろそろ、慣れて欲しい。
まあ…そういう過剰反応も可愛いけど。
微笑ましさを感じながら、柚の体を強く抱きしめる。
甘い香りがフワリと漂ってきて、俺の鼻をくすぐった。
このまま離したくない…。
ずっと触れていたい…。
そんな感情に支配されていると、不意に教室の扉がガラリと開く音がした。