不良狼は一途に溺愛中

柚が来ないのはキツいものがあるが、仕方ない。


我慢して乗り切るだけだ。


「だけどさ、蓮と柚ちゃんは今後もずっと一緒なわけだし、二人きりで過ごす夜は…これからたくさんあるよ。なあ、秀夜っ！」


「そうだな。まだまだこれからなんだし、そんなに焦るなよ、蓮。」


「あ、ああ。それもそうだな…。」


二人とも、結構いいこと言うじゃねぇか。


そう思いながら頷いていた時、傍に置いてあった携帯電話のバイブが震えた。


もしかして柚…？


どんな時も、真っ先に浮かぶのは彼女のことだ。


素早く携帯を手に取り、画面を確認する。


でも、表示されていたのは見知らぬ番号だった。