不良狼は一途に溺愛中

ったく、いきなり電話掛けてきたかと思えば、言いたいこと言って電話切りやがって…。


はぁ…とため息を零すと、陸都が俺の顔を覗き込んだ。


「今の、蓮のおふくろさんだろ?柚ちゃんの存在、知ってたのか?」


「ああ。口の軽い兄貴が色々と話したらしい。で、おふくろと親父が興味を持ったらしく、明日…柚に会いたいんだとさ。」


「えっ、明日って…かなり急な話だな。」


全く、その通りだ。


秀夜の言葉に賛同して、俺も頷いた。


「ったく、いつもながら…連絡が突然過ぎるんだよな、あの二人は。」


こっちに来ることぐらい、もう少し前もって話しておいて欲しいもんだ。


「でもさ、いい機会なんじゃねぇか?」


「は?何がだよ。」


眉をしかめながら素っ気ない声を零すと、陸都はニカッと笑った。



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