不良狼は一途に溺愛中
「蓮は柚ちゃんを愛する気持ちが、本当に強いのね〜!だけど、いつもデートが家の中だと、柚ちゃんに飽きられちゃうわよ?」
「は?」
「柚ちゃんだって色んな場所に行きたいかもしれないじゃない!ねっ、柚ちゃん?」
おふくろに訊ねられた柚は、チラリと俺の方に視線を向けた。
「は、はい…。映画とかショッピングとか…カラオケとか……。蓮と行きたいと思う場所は色々あります…。」
えっ!?
そ、そうなのか!?
彼女の言葉に目を見開いた。
おそらく、優しい柚のことだ。
なるべく外出したくない…っていう俺のことを察して、自分の気持ちを抑えてくれていたんだろう。
ったく、柚に気を遣わせてどうすんだよ…。
情けねぇな…俺。