不良狼は一途に溺愛中
「あのっ、見捨てるなんて…それは絶対に無いですから大丈夫です…。一緒に居たい…と思える男の子は、蓮だけなので…。」
「柚……。」
恥ずかしそうに頬を染めながらハッキリと答えてくれた彼女に、胸がジワッと熱くなるのを感じた。
絶対に無い、か…。
彼女の言葉で聞くと、すげぇ嬉しい。
思わず、ニンマリと口元を緩ませてしまった。
「ふふっ、良かったわね〜蓮!こんなに素敵な女の子に出会えて!」
「ああ、本当にそう思う。この先、何があっても…柚だけは手放したりしない。俺にとって、柚は…必要不可欠な存在だから。」
柚の温かい手をギュッと握る。
はにかむ彼女の姿を微笑ましく感じながら見つめていると、フッと笑う親父の声が聞こえた。