不良狼は一途に溺愛中
「何、笑ってんだよ…親父。」
「いや、蓮も…こんなに幸せそうな顔するんだな…と思ってさ。久々に帰って来て本当に良かったよ。」
親父は、目を細めて笑った。
「…………。」
これまで、家に帰って来た時も、普段のハードな仕事の疲れを見せることなく、穏やかな笑顔でいた親父けど…
今日は、それ以上だな。
すげぇ嬉しそうに笑ってる。
こんな親父の表情、初めて見た気がする…。
マジマジと見ていると、親父は俺と柚を交互に見て満面の笑顔を浮かべた。
「今度、二人に会う時は…もしかしたら、もっと進展してるかもしれないな。」
「進展?どういうことだよ。」
「つまり、結婚寸前になってるかも…ってことだよ。」