不良狼は一途に溺愛中
柚との楽しい夏休みも終わり、新学期。
平和な日常が過ぎていく。
季節も移り変わり、秋本番…。
やっぱり学校に行ってる時は、柚に毎日会えるから最高だな…なんて思っていた、ある日の朝のことだった。
「……………。」
起きた瞬間、妙な体のダルさと寒気を感じた俺。
嫌な予感がして、すぐに熱を測ってみると…
「うわっ、38.7℃かよ…。」
結果は予想通りのものだった。
あー、最悪だ。
思わず溜め息が零れる。
ここ数年、熱なんて出たことなかったってのに…。
これ、絶対に兄貴のせいだ。
頭の中に、おとといの光景が再生された。