不良狼は一途に溺愛中

「えっ…」


正直…柚に会えないことに沈んでいたこともあり、お見舞いなんて考えてもいなかった俺。


驚きで目を見開いてしまった。


『熱があったら、動くのも大変でしょ?私で良かったら、ご飯作ったりお掃除したりするから…。』


柚はマジで優しいな…。


そんな風に言ってもらえるなんて、かなり嬉しい。


だけど……


この状況で柚が来たら、俺の風邪がうつる可能性があるよな。


もしも柚にうつって、俺よりも症状が重くなったりしたら……。


頭の中で、柚が熱で苦しそうにしている姿を想像してしまった俺はブンブンと首を横に振った。


ダメだ、ダメだっ!!


そんな辛い想いを柚にさせるわけにはいかねぇ!



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