不良狼は一途に溺愛中
それから数日、俺は高熱でダウン。
一日で治そうと思っていたが、予定は大幅に狂ってしまった。
ったく、予想以上にしつこい風邪だったな…。
今度、会った時は…兄貴にひたすら文句を言ってやる。
まあ、何はともあれ…明日からは学校に行けそうだから良かった…。
ようやく柚に会える。
そう思うだけで、自然に顔が綻んでいく。
ニンマリと頬を緩ませていると、柚から電話が掛かってきた。
「もしもし、柚?」
『蓮、体調はどう…?』
「ああ、もうスッカリ良くなった。熱も完全に下がったし。」
『ほ、ほんと!?良かったぁ…。』
彼女の嬉しそうな声が聞こえてきて、俺も一緒に嬉しくなってしまった。